大畑・金亀水産について

津軽海峡・大畑漁港の定置網

金亀水産は、むつ市大畑町で3代に渡って続いている、定置網漁師です。
大畑の目の前に広がる津軽海峡は、暖流と寒流が交わる豊かな海で、山からは大畑川の栄養が流れ込み、魚にとって理想的な環境となっています。津軽海峡といえばマグロが代名詞ですが、どの魚も身のしまりがよく、高値で取引され、飲食店からも高い評価を得ています。
大畑は明治時代からイカ釣り漁(スルメイカ)で名を知られてきました。近年はスルメイカは水揚げが減少し、定置網や底建網の存在感が増してきました。
金亀水産の定置網で水揚げされる魚は、マグロやヒラメ、秋鮭、サクラマス、ヤリイカなど、季節によって多種多様です。どの魚も、津軽海峡のミネラルを全身に蓄えた、格別な味わいとなっています。

大畑の漁業の強みとは

大畑漁港は、定置網、底建網、一本釣りなどにより、さまざまな魚が水揚げされる大きな漁港です。
大畑の定置網漁業の特徴の一つは、漁場が非常に近いことです。金亀水産が設置している3か所の定置網は、水揚げ作業を全て行っても2時間ほどで帰港することができるので、魚の鮮度を損なう心配がありません。ちなみに、峠の道で津軽海峡をよく見ると、金亀水産の網が見えますよ。
大畑漁港には、2017年に完成した市場があり、衛生的な設備で管理され、競りにかけられます。

大畑の漁業のもう一つの強みは、漁業者同士の協力体制です。大畑では当社と、金城水産、浜照水産の3つの会社が定置網漁を行っています。通常はそれぞれの漁を行っていますが、網の設置作業など、人手が必要な作業を協力して行うことで、大幅な効率化に成功しています。
津軽海峡は潮の流れが速い海です。その環境が魚の身を引き締めていますが、漁業者には厳しい環境でもあります。その環境を、時に競い合い、時に助け合うという方法で乗り切っているのです。

漁業を通じて地域活性化を

漁師と言えば、寡黙で武骨なイメージがありませんか?私たちは、そんな感じではありません。金亀丸の乗組員は、楽しくワイワイと盛り上がりながら漁をしています。調子がいいと、歌いながら網おこしをすることも。
そんな私たちは、ただ魚を獲るだけでなく、魚を通じて地域を元気にしたいと考えています。大畑の漁業者、そして地域の有志が集まって結成された「海峡ロデオ」では、漁業体験や漁師トークなど、楽しい企画で、大畑に興味を持った人と交流し、地域の活性化に貢献しています。

時には漁師自ら、消費者の皆さんに魚を届けに行くことも。青森県内のスーパーで、県内各地の漁師が直売を行うイベント「あおもりの肴フェア」など、直売イベントにも積極的に参加していますので、大畑の魚をぜひ一度、直接お買い求めいただきたいと思っています。
そして、巷で話題の「漁師カード」に、裸エプロン漁師の一人として、当社代表も登場しています。ぜひイベントなどでカードをゲットしてください。

「鮮魚BOX」に込める想い

私たちは、水揚げされた新鮮な魚をすぐにお客様にお届けする「漁師直送 朝どれ鮮魚BOX」を開始しました。
近年、漁業者の高齢化、担い手不足が深刻な課題となっています。町の活気を取り戻そうと、地域で協力して様々なイベントを開催してきましたが、新型コロナウイルスによるイベント中止、魚の価格低迷が漁師に大きな打撃となりました。
我々だけでなく、たくさんの人が苦悩を抱えるこの時代。我々にできることは何かと考えた結果、自宅で新鮮な魚介類を楽しめる鮮魚BOXの全国発送を開始しようと決めました。
大畑町のイベント会場で、鮮魚BOXの感想を直接聞ける日を楽しみにしながら、日々の漁をがんばっております。

私たち漁師としては、魚をもっと味わってもらいたい!と強く思っています。
私たちが津軽海峡から直送する鮮魚BOXは、鮮度抜群、味に自信のある魚をお届けしますので、魚をもっと好きになっていただけるはずです。さばくのは、当然手間がかかりますが、部位による味の違いなど、新しい発見も多いはずです。
魚種を限定しない「鮮魚BOX」ということで、水揚げ次第で内容が変わり、普段は店頭に並ばない珍しい魚もお届けできるかもしれません。ぜひ大畑の魚を最大限に味わってください。